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雨の日も飛行機で

こんにちは。
昨日の川崎はどんよりした天気。午後からは冷たい雨模様になりました。
今日もまた雨でしょうか。。。
こんな日は気分をかえて本でも読んでみましょうか。

お気に入りはこの2冊。
最初にご紹介するのは、

『航空機は誰が飛ばしているか』

というタイトルの本です。
よくみるパイロットの方の書いた小説でも、ドキュメンタリーものでもありません。
現役官僚の方が、航空管制の視点から羽田の発着枠、今後の国際化について書いておられます。
なかでも今週からローパス!検査飛行が始まった、羽田の2本の滑走路を使う、
あたらしいLDA並行進入について、ほかではみられない詳しい説明がなされています。
(この本は、昨年の10月に出版されていますので、進入方式はかなり前から、確定できていたのかもしれませんね)
すこしばかり専門的な用語もでてはきますが、
ロミオとジュリエットに例えて空港コードをお話していたりして、
面白く読める本です。
なにより、羽田がどうやって国際化していくかについては、航空ファンならずとも
皆さん興味のあるところだとおもいます。
雨の日も飛行機で_c0101927_1756062.jpg


そしてもう一冊は、この神田好武さんというお名前を聞いてすでにご存知の方も多いと思います。
そう昭和の時代に"こっくぴっと"というタイトルで執筆されたあの飛行時間25,000時間の
全日空の機長さんの本です。
すこしだけトピックが追加されたらしく、タイトルも
『神田機長の飛行日誌』
とリネームされています。

まだ1度流し読みしただけですが、とにかくこの本を読んでいますと、
空の大きさと飛行機そして、その飛行機が、
人によって自在に操縦されているものなんだということがよくわかります。
ダブ、ヘロン、バイカウントにフレンドシップ、そしてモヒカンの代名詞727、往年の名機、
その一機一機に宿る性格を認め、それを丹念に理解し、次々に操っていく
神田機長のすばらしさが、広い空のおおらかさのごとく、そこに描かれています。
あの昭和の空の時代に、
全日空や日本航空を使ってお仕事や旅行に行っていた人たち、そして飛行機写真を愛する人たちに
ぜひ一読をお勧めします。
羽田をホームで撮影している私にとってもGCA進入やかっとび27分話(笑)など、
明日撮るときの写真に新たな風を吹き込んでくれるような爽快、痛快なお話が、
たっくさん参考になりました。


さて、ここまで書いて...どうしてももう一冊ご紹介したい本を思い出しました。

皆さんは、Stick and Rudder という本をご存知でしょか。
(こちらの後半の段落にコメントがあります。)
私は、写真以前に飛行機そのそのが好き、というお話は何度かこのblogでも書いてきました。
飛行機はどうやって飛ぶか。とりわけどう旋回していくのか、それに興味があって、
いわゆるベルヌーイの定理本などはよく読んだり、家の蛇口から水を流して、スプーンの腹を
ぶつけてては悦に入ったり??したのですが、
この本は、20年近くも前の本ながら、
定理、数式をまったく使うことなしに、それを読み手の目の前に見事にイメージさせてくれる
すばらしい本です。
残念ながらいまは絶版になっていますが、私は都立の図書館で何度か手に取る事ができました。
ちょっと困るのは、読んでいると思わず、片手の掌で作った飛行が、右へ左へと旋回して、
おまけに首まで傾いてしまうことです。それほどのめりこめる立派?な装丁のご本ですよ。

冬のこの時期。普段なじみのない、こんな本を読みながら、青い空を思い浮かべるのも
なかなかいいかもしれません。
by qchan1531 | 2010-02-12 09:28
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